PrEP 17

*vimeoの画面下にあるccのボタンをクリックすると日本語字幕の表示選択が可能です

ドキュメンタリー映画「PrEP 17 – The coming of age of PrEP」は、映画監督のNicholas Feustel さんが、2017年1月にイギリス・ロンドンで撮影したPrEPについての二つ目の作品です。この映画にはPrEPを服用中の人、服用を止めた人、服用を望んでいたけれど間に合わずにHIV陽性の診断を受けた人、セクシュアルヘルスクリニックの医師や研究者、PrEPの普及に取り組んでいるNPOの人たちがインタビューに応じ、ゲイ男性、トランス男性、女性、多様なバックグランドの当事者がPrEPについて自身の言葉で語ります。

PrEP17

カラフル@はーとは、2017年11月に開催されたTokyo AIDS Weeksで、「PrEP 17 – The coming of age of PrEP」の上映会を行いました。その際に監督のNicholas さんから贈られた東京のオーディエンスに向けたメッセージをここに掲載いたします。

こんにちは、ニコラス・フォイストルです。私は、今からみなさんが観賞する「PrEP17– The coming of age of PrEP」の映画監督で、今日、東京で私の映画が上映されることを非常に光栄に思います。PrEPは、魔法のように、全ての問題を解決できるような解決策ではありません。しかし、PrEPはHIV予防の手段としてすばらしい、また、非常に有効な新しいツールです。公的なレベルで見ると、(もし適切に進められるならば、)私達のコミュニティー内での新規HIV陽性者の割合を減少させるという、今までに見たこともないことが起こります。また、個人的なレベルで見ると、陽性者・陰性者に関わらず、私たちの多くがここ30年以上抱えていた、HIV感染に関する恐怖や不安を減らすことになります。しかし、PrEPは単なるピルの話だけではありません。もし適切に進められれば、PrEPは、HIVやそのほかの性感染症の定期検査も含んだ、性の健康に関する包括的なパッケージとなります。現在私が住んでいるここドイツでは、ようやく、1月分のセットを50ユーロ(約6千6百円)で得られるようになりました。これは半年前よりもだいぶ安い金額です。しかし、保険制度が費用を負担しようとしないので、その服用は自己負担でなくてはいけません。これに加え、3ヶ月毎の定期検査と診察の費用も自分で負担しなくてはいけません。これは経済的に高い障壁を作ります。PrEPを服用したい人、PrEPから恩恵を得ることのできる人の中には、価格がひどく高いために購入できない人が大勢いることを、私は知っています。もしこの新しいHIV予防の戦略を本当に活かしたいのであれば、誰も置き去りにしないことを確かめなくてはいけません。では、私の映画を楽しんで下さい。ありがとうございました。

PrEP 17 – The coming of age of PrEP
A Film by Nicholas Feustel
georgetown media production for Prepster
generously supported by Elton John AIDS Foundation

タイトル:「PrEP 17 – The coming of age of PrEP」
監督:Nicholas Feustel
制作:georgetown media