このウェブサイトについて
PrEP@TOKYOへようこそ!こちらはカラフル@はーとが作成したPrEPに関する総合情報のページです。
私たちカラフル@はーとは、LGBTQ当事者で精神疾患や発達障害を抱える、いわゆるダブルマイノリティのピアサポートグループで、HIV/AIDSに特化した団体ではありません。しかし、活動開始以来、自助会(カラフルミーティング)でHIVに関する話題が出ることは少なくありませんでした。精神疾患や発達障害があると、例えば双極性障害の躁状態で無防備な性交渉を繰り返してしまったり、発達障害に基づくコミュニケーションの難しさからセーファーセックスについて相手と話せないまま性交渉が行われてしまう、といったように、HIVの感染リスクが高くなる場合があります。このような背景のもと、HIVの予防においてPrEPは強力な手立てのひとつになることから、カラフル@はーとでは、2017年のTOKYO AIDS WEEKSにおいてPrEPのドキュメンタリー映画「PrEP17」を日本語字幕付きで上映したことを皮切りに、専門医を招いた学習会などを実施し、正しい知識の普及に努めてきました。
現在、手に入るPrEPの情報の多くは英語で書かれたものであり、日本語で分かりやすく、かつ詳細に説明された情報はほとんどありません。こういった状況では、PrEPを正しく、有効に活用できる人は限られてしまうでしょう。そこで、私たちはイギリスのPrEPsterに連絡を取り、既に公開されている情報を翻訳する許可を得て、今回のFAQsを作成しました。PrEPsterの情報をもとにした理由のひとつは、性別や性的指向に偏りがなく、女性やトランスジェンダー向けの情報まで幅広く扱っている点です。HIV/AIDSやPrEPはゲイ・バイセクシュアル男性あるいはMSMの文脈で扱われることが多いですが、そのほかの人々の中にもPrEPの恩恵を受けられる人は多いでしょうから、そういった方々にもこの情報が届けば大変うれしく思います。
なお、このウェブサイトの作成にあたっては、PrEPsterのWill Nutlandさんとgeorgetown mediaのNicholas Feustelさんに多大なご協力をいただきました。どうもありがとうございました。そして、このウェブサイトに掲載しているPrEP FAQsの翻訳を松田英亮さん(一橋大学院 社会学研究科、國立台灣大学院)、叶谷文秀さん(RDP横浜)に、簡易ガイドとPrEP FAQsの翻訳監修を上村悠医師(国立国際医療研究センター病院 エイズ治療・研究開発センター Sexual Health外来)、山口正純医師(武南病院)、砂川秀樹さん(文化人類学者)にご協力いただきました。あわせてお礼を申し上げます。
みなさんのセックスライフがより安全で、楽しく、豊かなものになりますように。
2019年夏 カラフル@はーと